フレイルとは
フレイルとは、加齢によって心身が老い衰えた状態になることを指します。
状態としては、健康と要介護の中間にあたる状態です。
加齢によって、健康な状態から、プレフレイル(前虚弱)、フレイル(虚弱)、要介護と段階的に状態が進行していくと考えられています。
近年よく聞くようになったフレイルという言葉ですが、皆さんご存知でしょうか?
どのような状態をフレイルというのか?フレイルの基準とは?
健康でいるためには、フレイルの状態にならないことや、フレイルの状態になったときにすばやく健康な状態に戻していくことが重要になってきます。
では、フレイルとはどのような状態を指すのか?基準は以下の5項目になっています。確認してみましょう。
1.6ヶ月間で2~3kg以上の(意図しない)体重減少 |
2.(ここ2週間で)疲れたような感じがする |
3.歩行速度が1.0m/秒未満に低下している |
4.握力の低下(男性26kg未満、女性18kg未満) |
5.軽い運動、体操、スポーツをしていない |
みなさんから見てフレイルの基準は、どうですか?高いと感じる方は、ぜひ運動習慣をつけることを目的に、15分程度の散歩から始めてみましょう。
健康とフレイルの関係について
加齢によって、健康な状態から、プレフレイル(前虚弱)、フレイル(虚弱)、要介護と段階的に状態が進行していくと考えられていると、冒頭にお伝えしましたが、状態が進行した状態からもとの健康に戻っていくこともあります。
しかし、フレイルからプレフレイルに戻ることは比較的簡単ですが、要介護になってしまった場合、フレイルに、そして健康な状態に戻るのは、なかなか難しいと考えられています。
そのため、近年では「健康の状態からいかにフレイルの状態にならないようにするか?」「フレイルの状態になった場合に、いかに健康な状態にもどすか?」が重要だと考えられています。
段階は徐々に進んでいくので、変化に気づけることが大切です。そのためにも、日頃の自分自身の体調の確認や記録ができるといいですね。
フレイルとサルコペニアの関係について
サルコペニアとは、年齢とともに筋肉量が低下していくことを指します。このサルコペニアとフレイルとは密接な関係を持っています。
加齢によって筋肉量が低下していくと、運動能力が低下し、活動することが億劫になりやすくなります。
また、運動能力の中でも、速筋線維による運動能力が低下していく傾向にあるため、ちょっとしたつまづきなどでも、骨折などの大きな怪我につながる可能性が高くなっていきます。
それらの問題が重なって、それまで健康に生活できていた人が、プレフレイルからフレイルと状態が進行していくことが多くあります。
そのため、フレイルの予防として、習慣的な運動や筋力トレーニングなどによって、サルコペニアを進行させないことが重要と考えられています。
筋肉量は20代から80代にかけて、50%減少していくと言われています。それをいかに補っていくかが重要になります。
フレイルとは?のまとめ
- フレイルとは、加齢によって心身が老い衰えた状態になることを指します。
- フレイルには、健康な状態から段階的に進行していき、最終的にフレイルと診断される基準は5つあります。
- 運動や食事管理など、適切な対処をすれば、フレイルから健康健康な状態に戻していくことは、難しいことではありません。フレイルとサルコペニアは密接に関係し、筋肉量の減少を最小限にしていくことが大切と言われています。
参考文献:『東大が調べてわかった 衰えない人の生活習慣』飯島勝矢 著
用語解説・監修:レインボー酒井
MIYAZAKIGYM所属パーソナルトレーナー
東京工業大学大学院卒の理系インテリトレーナー。一部上場企業勤務からパーソナルトレーナーに転職。 ダイエット・ボディメイクは科学で論理的な思考力が必要になる為、理にかなった指導力はトレーナーの中でも随一。 高級ホテル付属ジムでの指導経験もあり、丁寧でさわやかな接客は体育会トレーナーとは一線を画している。
【資格・成績】
NSCA-CPT
2021APF ALPS CHAMPIONSHIPS メンズアスリートモデル 5位入賞
2019 NPCJ WORLD LEGEND CLASSIC メンズアスリートモデル 9位入賞