RM法とは?
RM法とは、筋トレにおいて、最適な負荷を算出する方法の一つで、反復可能な最大回数などをもとに算出します。
RM法のRMは、この最大反復回数を意味するRepetition Maximumの頭文字からきています。
「〇〇RM」といった使われ方をし、例えば「10RM」の場合「10回反復できる最大の負荷(重さ)」という意味になります。また、「1RM」は「1回反復できる最大の負荷」で「最大挙上重量」を意味します。最大挙上重量は「MAX(マックス)」などと言われることもあります。
なお、最大挙上重量(1RM)を知っておくことで、同じく最適な負荷を算出する方法のパーセント法でのトレーニング重量の設定もできるようになるので、「最大挙上重量を計測する1RMテスト」もしくは、「反復回数から1RMを推定する方法」を利用して、最大挙上重量を調べておくのがおすすめです。
「RM」というと高等な専門知識のように見えますが、簡単に「ギリギリできる重さ」と考えてみましょう。「10RM」は「10回ギリギリできる重さ」ということになります。
最大挙上重量を計測する1RMテストの手順
実際に最大挙上重量を計測する際には、急に全力でカラダを動かしてしまうと怪我をしてしまう可能性があるので、数回のウォームアップを行った上で実施します。
初めての方は特に、下記の負荷の目安、反復回数で行うと良いでしょう。
セット | 負荷の目安(普段の重量に対して) | 反復回数 |
---|---|---|
1 | 50~60% | 8~10回 |
2 | 75~80% | 3~5回 |
3 | 85~90% | 1回 |
4 | 100% | 1回 |
5 | 100% ± 2.5~5kg | 1回 |
1~3セット目までは、ウォーミングアップ。4・5セット目で最大挙上重量を試す流れになります。
もし、4セット目が上げられなかった場合は軽くして5セット目に、上げられた場合は重りを追加して5セット目を行います。
最大挙上重量を測るときは、自分の最大限の力を発揮する場面です。万が一の事態に備え、必ずトレーナーや友人に補助をしてもらうようにしましょう。
反復回数から1RMを推定する方法
自分のMAX(最大挙上重量)を知るためには、上記のように、実際に持ち上げて測る方法の他に、反復回数から1RMを推定する方法もあります。その方法を最大下テストと呼びます。
最大下テストの手順は下記のとおりです。
- フォームを崩さずに5~10回反復できるだろう重量を設定
- 実際にフォームを崩さずに反復できる回数を測定
- 1RM推定表を用いて、反復できた回数から1RMを推定
なお、この方法で算出される1RMの重量は、推定値なので、誤差がある場合がある点はご承知ください。
1RM推定表
最大下テストによる最大挙上重量の推定に利用する表はこちらです。
1RM推定表の見方
例として、30kgで10回できた場合の推定最大挙上重量を見てみましょう。
1行目が「10RM」の列を確認し、数字が「30」となっている箇所を見つけます。「30」の行の左端を確認すると「40」と記載されていることが確認できます。左端は「1RM」の数値なので、それが推定の最大挙上重量となります。
また、30kgで10RMの2行目に「75%」とあります。「30kgが1RMの75%」という意味になりますので、30kg÷0.75=40kgで求めることも可能です。
この表があるととても便利ですね!
そうなんです。例えば、筋トレを始めた方が目標とすることの多い「ベンチプレス100kg」を目指す場合は、75kgを10回挙げられるようになるのを目指す、というような使い方もできますね。
なるほど。目標達成のイメージがしやすいですね!
RM法とは?のまとめ
- RM法とは、筋トレにおいて、反復可能な最大回数をもとに最適な負荷を算出する方法の一つです。
- 最大挙上重量(1RM)を知っておくとトレーニング重量の設定に便利です。「最大挙上重量を計測する1RMテスト」もしくは、「反復回数から1RMを推定する方法」で調べてみましょう。
RMは専門用語感が高くて、毛嫌いされる方も多いですが、使ってみるととても便利なので、ぜひ活用していってください!
参考:『令和版 基礎から学ぶ!筋力トレーニング』 有賀誠司 著
用語解説・監修:レインボー酒井
MIYAZAKIGYM所属パーソナルトレーナー
東京工業大学大学院卒の理系インテリトレーナー。一部上場企業勤務からパーソナルトレーナーに転職。 ダイエット・ボディメイクは科学で論理的な思考力が必要になる為、理にかなった指導力はトレーナーの中でも随一。 高級ホテル付属ジムでの指導経験もあり、丁寧でさわやかな接客は体育会トレーナーとは一線を画している。
【資格・成績】
NSCA-CPT
2021APF ALPS CHAMPIONSHIPS メンズアスリートモデル 5位入賞
2019 NPCJ WORLD LEGEND CLASSIC メンズアスリートモデル 9位入賞